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「中核市」とは/ホームメイト
「中核市」とは、都市の人口規模などによって、都道府県の事務権限を市に移譲する日本の都市制度のひとつで、「中核市」の他に「政令指定都市」があります。「中核市」は、「政令指定都市」に準ずる都市として位置づけられ、「政令指定都市」の指定要件が人口50万人以上であるのに対し、「中核市」の指定要件は、人口20万人以上となっています。また、人口だけでなく、都市としての規模や機能など、一定の要件を満たした都市が「中核市」として国から指定されます。2022年(令和4年)現在、国から指定された中核市は62市あります。
「中核市」の誕生

「中核市」制度ができる前は、都市によって規模や特性などが異なっているにもかかわらず、行政の事務権限は全国一律に扱われていたことから(政令指定都市を除く)、各種届出や許認可に時間がかかるなど、スムーズな行政運営ができないケースもありました。このような状況から、地方分権を求める世論が徐々に高まり、1995年(平成7年)、「中核市」の制度が発足。行政規模・能力が比較的大きな都市については、市民生活に直結する事務権限を都道府県から市に移譲して、市民の身近で行政を行えるようにしました。
「中核市」ができること

「中核市」に指定された都市では、飲食店の営業許可や浄化槽設置の届出受理などの「保健衛生」に関する事務や、養護老人ホームの設置認可をはじめとした「福祉」に関する事務が認められており、また、「教育」に関しては、県費負担教職員における研修を実施することができます。この他に、産業廃棄物についての「環境保全」に関する事務、屋外広告物の設置制限などの「都市計画」に関する事務について実施が可能です。
「中核市」の主な事務
「中核市」の主な事務について見ていきましょう。
〔保健衛生に関する事務〕
- 保健所の設置
- 飲食店営業等の許可
- 温泉の利用許可
- 旅館業、公衆浴場の経営許可
- 地域住民の健康保持、増進のための事業の実施
- 浄化槽設置等の届出受理
〔福祉に関する事務〕
- 保育所の設置の認可、監督
- 養護老人ホームの設置の認可、監督
- 介護サービス事業者の指定
- 身体障害者手帳の交付
- 母子・寡婦福祉資金の貸付け
〔教育に関する事務〕
- 県費負担教職員の研修
〔環境保全に関する事務〕
- 一般廃棄物処理施設、産業廃棄物処理施設の設置の許可
- ばい煙発生施設の設置の届出の受理
〔都市計画に関する事務〕
- 屋外広告物の条例による設置制限
- サービス付き高齢者向け住宅事業の登録
「中核市」になるメリット

事務権限が都道府県から市に移譲されることによって、受付から許認可、交付までの一連の事務処理を市で行うことができるため、事務処理期間を短縮できるなど、行政運営を効率的に行えるようになります。また、騒音や振動の規制地域の指定など、地域の実情にあった環境対策が実施できる他、屋外広告物の規制権限が移譲されることによって、地域特性を活かした都市景観を形成することが可能です。
このように、地域に即したきめ細かい行政サービスを提供できるのは「中核市」のメリット。さらに、「中核市」になることにより市の知名度が向上し、人口増加や地域経済が活性化するなど、市全体の発展に繋がっていきます。
「中核市」一覧(62)
中核市の定義・一覧、政令指定都市との違い、メリットなどをご紹介しています。
