役所情報
大牟田市役所の役割と特徴/ホームメイト
大牟田市(おおむたし)は、福岡県の最南端に位置しています。全国有数の炭都(石炭産業で栄えた都市)だった大牟田市は、昭和時代中期から新産業都市として発展してきました。現在は全域的に交通網が発達し、県内外からアクセスしやすいまちとなっています。「大牟田市役所」の市庁舎本館は、「近世式」と呼ばれる鉄筋コンクリート造り4階建ての建物です。大牟田市は「第二次世界大戦」で被害に遭いましたが、市庁舎本館は激しい戦火を耐え抜き、当時の防火用水槽などの設備がそのまま残されています。「大牟田市役所の役割と特徴」では、大牟田市の歴史や特徴、おすすめスポット、土地活用に役立つ情報のほか、大牟田市役所が取り組んでいる主な政策についてご紹介しましょう。
大牟田市の歴史と特徴

大牟田市は福岡県の最南端に位置し、西側には有明海が広がっています。かつては炭鉱のまちとして栄え、1917年(大正6年)に市制が施行されました。
戦後の日本経済を支えた炭都
大牟田市の人口がピークに達したのは、市制施行から40年以上が経過した1959年(昭和34年)です。炭都として発展した大牟田市は、戦後復興の原動力となり、日本全体の経済を支えてきました。
エネルギー転換により石炭産業は衰退しますが、1964年(昭和39年)には新たな工業開発の中心地として、国から「新産業都市」の指定を受けます。その後は海岸沿いに埋め立て地が造成され、様々な企業が集積する工業地帯が形成されました。
平成時代からは都市化が進み、2004年(平成16年)には九州新幹線の「三池トンネル」が開通。その後は幾度となく台風の被害に遭いますが、鉄道沿いを中心に公共施設や商業施設などが建てられていきます。市制施行100周年を迎えた2017年(平成29年)には式典が開かれ、公式ご当地キャラクターの「ジャー坊」が誕生しました。
九州全域からアクセスしやすいまち
大牟田市は、九州全域への交通アクセスに優れたまちです。九州新幹線やJR鹿児島本線のほか、佐賀県まで開通している有明海沿岸道路、長崎県島原市までを結ぶ高速フェリーも運航しています。
戦後の日本経済を支えた産業遺産は今も存在しており、2015年(平成27年)には「三池港」、「三池炭鉱宮原坑」、「三池炭鉱専用鉄道敷跡」など、三池炭鉱関連資産がユネスコの世界文化遺産に登録されました。特産品としては、三池高菜の高菜漬けなどが有名です。
大牟田市は先進的な取り組みにも積極的で、2019年(令和元年)には内閣府から「SDGs未来都市」(SDGs:持続可能な開発目標)に選定されるとともに、SDGs達成に向けて優れた取り組みを行っていることが評価され、「ジャパンSDGsアワード」の特別賞を授与されました。
大牟田市役所の政策「まちなか活性化プラン」
大牟田市は第7次総合計画において、有明海沿岸地域のリーディングシティ(先導的な役割を担う都市)を目指しています。目指すまちの将来像は「元気あふれる 安心快適な未来価値創造都市 おおむた」で、2033年度(令和15年度)までの方向性が明らかにされました。これに関連する施策である、大牟田市の「まちなか活性化プラン」について紹介します。
地域住民のニーズに応える都市計画
大牟田市のまちなか活性化プランは、中心市街地の活性化を目的とした都市計画です。対象区域はJR鹿児島本線・西鉄天神大牟田線「大牟田駅」から西鉄天神大牟田線「新栄町駅」にかけてのエリアで、3つの基本方針が設定されています。
- 1. 人が集い、自分らしい時間を過ごせるまちなかづくり
- 2. 人や企業が躍動するまちなかづくり
- 3. 住み心地が良いまちなかづくり
具体的な施策としては、快適な公共空間の整備やオフィス立地の促進などがあります。地域住民の要望に沿った都市計画となるように、2023年(令和5年)2月には18~35歳を対象としたアンケートも行われました。
住民交流を増やすイベントとしては、2022年(令和4年)から「大牟田わかもの会議」を月1回のペースで開催。10~30代の若者がまちづくりのアイデアを出し合っており、すでに「空き家DIYでまちなか再生を目指す」などのアクションプラン(行動計画)が誕生しています。
戦火を耐え抜いた貴重な市庁舎本館
大牟田駅の東側にある大牟田市庁舎本館は、1936年(昭和11年)に建てられました。昭和時代初期の優美でモダンな造りが特徴で、建築様式には近世式鉄筋コンクリート造り4階建てが採用されています。
大牟田市は第二次世界大戦の被害に遭いましたが、市庁舎本館は戦禍を免れました。戦時中の防空監視哨(ぼうくうかんししょう:敵機の監視施設)や高射銃の台座などはそのまま残されており、防火用水槽は現在でも手洗い場の水受けとして使われています。
市庁舎本館は現在では貴重な建築物であることから、大牟田市役所では1回30分の見学会を開催。見学希望日の1週間前までに申請書を提出すれば、見学することが可能です。
大牟田市のおすすめスポット
炭都として栄えた大牟田市には、石炭産業にかかわる歴史的なスポットが点在しています。また、テーマパークや商業施設なども充実しているため、子どもから大人まで観光を楽しむことが可能です。大牟田市の魅力を堪能できるスポットを3つご紹介しましょう。
大牟田市石炭産業科学館
「大牟田市石炭産業科学館」は、市内最大の炭鉱であった「三池炭鉱」の資料が展示されている施設です。実際に炭鉱で使われていた道具や写真を観覧できる他、映像ホールでは以下の作品が上映されています。
- ニッポンの原動力:三池炭鉱に関連する遺産を紹介した作品
- 時空を超えて:石炭が使われた歴史や、石炭のこれからについて学べる作品
- 炭鉱電車の走るまち:炭都として発展した歴史や、閉山までの流れをまとめた作品
- 三池炭鉱のまち わたしたちのまち:三池炭鉱と大牟田市の成り立ちを学べる作品
最大の見どころは、実際の採炭作業現場を再現した「ダイナミックトンネル」です。地下400mの坑道を再現した模擬坑道には、電気機関車や採炭用カッターなどの機械が置かれており、当時の雰囲気を感じられます。
大牟田市石炭産業科学館

三池炭鉱宮原坑
三池炭鉱宮原坑は、かつて年間40~50万tの石炭が掘り出されていた炭鉱です。三池炭鉱では主力坑のひとつで、大牟田市や日本全体の近代化を長らく支えてきました。
現在も一部の設備がそのまま残されており、なかでも高さ約22mの「竪坑櫓」(たてこうやぐら)は圧巻です。囚人労働が行われていた炭鉱でもあることから、500mほど離れた場所には監獄施設だった「三池集治監」(みいけしゅうじかん)の跡地も残されています。
大牟田市動物園
大牟田駅から徒歩15~20分の距離にある「大牟田市動物園」は、「動物福祉を伝える動物園」をコンセプトとした施設です。園内の動物が健康的な生活を送れるように、野生と同じような行動を取れる環境づくりを目指した展示設備が整備されています。
展示されている主な動物は、リスザルやナマケモノ、ライオン、オオカンガルー、レッサーパンダ、キリンなど。動物の生態を教えてもらえるワンポイントガイドや飼育体験会など、1年を通して様々なイベントも開かれています。
大牟田市役所へのアクセス
施設名 | 大牟田市役所 |
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住所 | 〒836-8666 福岡県大牟田市有明町2丁目3番地 |
電話番号(代表) | 0944-41-2222 |
駐車場の有無 | 有り |
アクセス方法 |
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開庁時間・休日 | 月~金曜日 8:30~17:15 ※毎月、第2日曜日に市民課などの休日窓口を開設 休日:土日祝日、年末年始(12月29日~1月3日) |