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省庁とは



皆さんは省庁という言葉を聞いたことがありますか?なんとなくイメージはできるけれど、何かと聞かれると言葉に詰まってしまう人がほとんどだと思います。このページでは省庁の業務内容や組織体制について詳しくなって頂けるよう省庁に関するあれこれを集めました。このページを最後まで読んで頂ければ、省庁って?と聞かれたとき、迷いなく答えられるようになっているのではないでしょうか。まずは省庁という言葉について解説します。

1.省庁とは?

省庁とは?

省庁は、『省』と『庁』をひとつにまとめた言葉で、そのどちらもが日本における行政機関を意味します。行政とは法律に基づいて政治を行なう役割のこと。司法、立法と並んで三権とされ、国家権力を行使する権限が一極に集中することを避けるために、日本ではそれぞれ別の機関に役割を持たせています。日本の行政を担うのは内閣。その内閣のもと、行政機関として役割を果たすのが省庁ということになります。

1-1.省庁と官庁はどう違う?

省庁と似た言葉に官庁という言葉があります。省庁や官庁のことをなんとなく分かっているような気がしている人程、このふたつの違いを聞かれると困ってしまうもの。ここではふたつの違いについて考えていきましょう。官庁は国における事務について意思決定し、それを外に向けて表示する権限を持つ国の機関です。行政機関で言うと内閣や内閣総理大臣、各省の大臣、各庁の長官はこの権限を持つので官庁に含まれますが、省庁自体にこの権限があるわけではないので、省庁は官庁に含まれません。イメージとしては官庁より小さな集まりとして省庁があるイメージですが、厳密に言うと省庁と官庁は別のものなのです。

1-2.省庁にはどんなものがある?

省庁と一括りに呼んでしまうことがよくありますが、いったい省庁にはどんなものがあるのでしょうか?日本の行政を担う内閣のもとには様々な役割を持った機関があります。内閣官房、内閣法制局、人事院、会計検査院、1府12省庁。そして、この1府12省庁の中にはさらに特別の機関や外局などと呼ばれる多くの機関があります。ここではその中でも主だった省庁とその役割をご紹介致します。

① 総務省

総務省の役割は大きく分けて5つあります。情報通信を維持・推進していくこと、地方を活性化するために地方の行財政を管理すること、消防や災害救助を通じて国民の生活を守ること、行政を監視し暮らしやすい社会を築くこと、国にかかわる様々なデータを収集し統計をまとめることがその5つの大きな役割です。国民の暮らしの基礎を支える大切な仕事が目立ちます。総務省の外局には公害等調整委員会や消防庁があり、こちらからも国民の安全な暮らしを支える総務省の役割が垣間見えるのが特徴です。2007年(平成19年)に民営化した郵政事業もかつては総務省が担当していました。

② 法務省

法務省では法にかかわる業務を取り扱っています。法制度の維持や整備、人権の擁護、国の利害にかかわる訴訟など、その内容は様々。日本において法律によって守られる秩序を維持しているのはこの法務省に他なりません。内局には民事局、刑事局、入国管理局など、外局には公安審査委員会、公安調査庁などがあります。法務省の大臣である法務大臣には死刑執行に関する権限や義務もあり、他の国務大臣と比較しても大きな権限が与えられています。また、大規模事件など集中捜査が必要な案件を捜査する特別捜査部(特捜部)は法務省の特別の機関である検察庁の管轄です。

③ 外務省

外務省の役割は、外交を通じてより良い国際関係を築くとともに、それに付随して、日本ひいては日本国民が国際社会の中でさらなる利益を得られるように取り組んでいくことです。具体的な業務としては、外交政策の企画や実施、条約の締結や運用、通商関係における折衝、外交官・領事の派遣や受け入れ、海外で事件や事故に巻き込まれた邦人の保護などがあります。たとえ他の国と陸で面しない島国であっても国際社会の一部として日本が生き抜いていくためには国際関係の調整は必要不可欠です。そういった意味では、外務省は他の省には代わることのできない重要な役割を担っていると言えます。1885年(明治18年)に内閣制度が確立されて以来、外務省は一度も名称変更が行なわれていない唯一の省です。

④ 財務省

財務省の役割は日本の財源にかかわること全般です。財政の確保、理想的な税制の実現、税関の運営、国庫の管理、通貨価値と為替のコントロールなど、日本の経済をあらゆる面からマネージメントしており、万が一の事態にも最小限のダメージで済むよう、対内的にも対外的にも様々な対策を講じています。やはり最も重要なのは予算に関する業務。内閣に与えられた権利のうち予算を作成する権利については、内閣の中でもこの財務省を中心に行なわれているのです。また、外局には国税庁を持っており、日本の税はここで一括管理・徴収されています。

⑤ 文部科学省

文部科学省は科学技術、学術、文化、健常者スポーツ(障害者スポーツは厚生労働省の管轄)などを通じて教育や生涯学習を推進し、豊かで創造的な人材の育成を目指す機関です。小学校、中学校、高等学校、大学の振興にかかわる業務、科学技術にかかわる業務、文化の振興、著作権の保護など、学問からスポーツ、芸術に至るまで業務の幅は多岐にわたります。日本ではすべての人に教育を受ける権利が認められていることもあり、厚生労働省と並んで私たちの生活に直接的なかかわりの深い省のひとつです。文部科学省は外局にスポーツ庁や文化庁を持っています。

※障害者の表記に差別的な意図はなく、法律上及び政府の表記に則ったものです。

⑥ 厚生労働省

社会保障は安全保障と並び、とても大切な国の根幹です。その社会保障にかかわる業務を担うのが厚生労働省。もちろん業務は社会保障だけでなく、社会福祉、公衆衛生、雇用と労働、年金など、『厚生(生活を健康で豊かなものとすること)』と『労働』にかかわる業務はすべて請け負います。他の省に比べると社会的問題に直面しているのもこの省の特徴。年金制度、少子化や高齢化、それに伴った高齢者福祉・介護など、問題は山積みされています。都市部を中心に全国的に問題になっている待機児童。不足する保育所を管轄するのもこの厚生労働省です。外局には労使関係の業務を扱う中央労働委員会を抱えています。

⑦ 農林水産省

農林水産省は食の安定供給や、農業・林業・畜産業・水産業の発展、及びそれに従事する人の福祉など、私たちの食を支える役割を担う省です。生産段階での食の安全に関しては農林水産省が担当しており、そこから加工された食品の安全に関しては厚生労働省が担当しています。2017年(平成29年)現在、いまだニュースを賑わしているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)。影響が大きいとされる国内の農業・畜産業を守るために何ができるのか、農林水産省の手腕に注目が集まっています。

⑧ 経済産業省

経済産業省は国内の経済や産業を振興・管理する役割を持った省です。鉱物資源やエネルギーの管理も業務としており、電気・ガス・水道といったインフラストラクチャーも経済産業省の管轄となっています。外局に資源エネルギー庁、特許庁、中小企業庁を抱えることからも分かる通り、経済と産業にかかわるあらゆることに幅広い権限を持っているのです。

⑨ 国土交通省

国土交通省の役割は国土の利用・管理・維持、交通政策の推進、気象業務の運用や海上における治安維持などです。陸路・水路・空路すべてにおける運輸や観光政策、災害対策なども国土交通省が担っており、文字通り国土や交通といった建設面でのインフラストラクチャーを総合的に管轄しています。北海道の開発を担う北海道局はこの国土交通省に属していますが、沖縄の当該機関である沖縄振興局は内閣府帰属です。開発にかかわる業務を主とする国土交通省ですから、外交や防衛ともリンクする沖縄開発とは住み分けられていると考えられます。外局に観光庁、気象庁、海上保安庁、運輸安全委員会を抱えています。

⑩ 環境省

環境省の役割には、国内はもちろん地球全体まで含めた環境の保護、温室効果ガスへの対策、有害廃棄物などへの規制、公害への対策や補償など、環境にかかわる様々なものがあります。2011年(平成23年)の東日本大震災後には外局に原子力規制委員会も設けられ、それまでは経済産業省で管轄されていた原子力の安全についても、この環境省で管理されるようになりました。意外なところだと、春になると気になる花粉の飛散量を測定しているのもこの環境省です。

⑪ 防衛省

防衛省は日本の安全を保つために設けられた省です。陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊を管理し、これを運営することで日本の安全を守っています。普段名前を聞く機会が少ない程平穏であると言えますが、最近北朝鮮や尖閣諸島の問題など、防衛省や自衛隊の名前を聞く機会が日常的に多くなってしまっているのが実情です。外局には防衛装備の開発や輸出を担う防衛装備庁を抱えています。

⑫ 国家公安委員会

内閣府の外局。国家公安委員会は国の公安にかかわる警察の運営を行なっています。しかし、実質的な個々の案件の処理は国家公安委員会が持つ特別の機関である警察庁が行なっており、あくまで国家公安委員会はこれを管理するという立場です。したがって、個々の案件に対して指示・命令・捜査などの権利の行使はできません。警察庁については警視庁との違いがよくクローズアップされますが、警視庁は東京都の警察を指す言葉。言葉としては○○県警などと同格です。また、私たちの生活にも馴染みがある運転免許は国家公安委員会・警察庁交通局が管理しています。

⑬ 宮内庁

内閣府の外局。宮内庁では皇室や国事行為に関連する事務、御璽(ぎょじ)・国璽(こくじ)と呼ばれる天皇・日本を表徴する印章の保管をしています。2016年(平成28年)7月に端を発した生前退位問題や女性天皇・女系天皇の問題など、天皇家にかかわるニュースでは必ず耳にする庁と言っても過言ではありません。

1-3.中央省庁再編

日本では2001年(平成13年)に中央省庁の再編統合が行なわれました。目的は縦割り行政による弊害をなくすこと、行政の仕組みを簡略化し効率化を図ること、内閣機能の強化などです。この再編によって、それまでの1府22省庁から1府12省庁へとほぼ半減されました。

中央省庁再編前の1府22省庁

  • 府(1)総理府
  • 省(12)法務省、外務省、大蔵省、文部省、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省、郵政省、労働省、建設省、自治省
  • 庁(10)国家公安委員会、金融再生委員会、総務庁、北海道開発庁、防衛庁、経済企画庁、科学技術庁、環境庁、沖縄開発庁、国土庁

中央省庁再編後の1府12省庁

  • 府(1)内閣府
  • 省(10)総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省
  • 庁(2)国家公安委員会、防衛庁

※1 国家公安委員会は警察庁を特別の機関に持つため、庁として数えられています。

※2 防衛庁は2007年(平成19年)より防衛省に昇格しました。

1-4.縦割り行政とは?

縦割り行政とは縦のつながりばかりが重視され、横のつながりが軽視された行政構造のこと。これまでの中央省庁の仕組みでは各省庁間で連絡を取ることがほとんどなく、類似したふたつの案件を処理する場合にも、機関が別になることで丸々2倍の手間になってしまったり、たらい回しにされたりということが度々見受けられました。その弊害をなくすことも大きな目的として掲げられていた中央省庁再編でしたが、実際に弊害をなくすところまでは至らなかったのが実情です。

身近なところでは幼稚園と保育所の例があります。幼稚園は学校教育法に基づいた文部科学省の管轄、保育所は児童福祉法に基づいた厚生労働省の管轄です。概要が定められている法律が異なるため、それぞれが別のルールのもと建設・運営されており、幼稚園と保育所が限られた地域に林立するというケースも珍しくありません。2017年(平成29年)現在、待機児童・潜在的待機児童の数は社会問題になっており、この問題は縦割り行政が幼稚園・保育所の林立を認めることで供給過多・需要過多が生まれている弊害であると言えます。その他にも保育時間の違い、必要資格の違いなど、縦割りであることによって起こる様々な弊害がいまだ解消されないままとなっています。

2.省庁の組織図と序列

ここでは省庁の組織図と序列についてお話します。例外を避けるためにこの項において使われる「省庁」は、内閣を構成する12省庁を指すものとします。

2-1.省庁組織図

省庁組織図

各省庁には大臣、副大臣、大臣政務官、大臣補佐官、事務次官といった役職が存在し、これらは省庁ごとに違った名称はあれ、どの省庁にも共通する役職です。省内にある様々な機関とは独立して組織されており、先に名前が出たもの程、高位の役職となっています。その中でも大臣、副大臣、大臣政務官、大臣補佐官の4つは国家公務員特別職として一般職とは区別されており、国会議員から選ばれることが慣例。このことからも分かる通り、公務員として省庁で職務にあたる官僚にとって就任が可能な最高位は事務次官となっています。

事務次官は各省庁の大臣が任命しますが、もちろん各省庁の大臣が独断で決めてしまうわけではありません。任命に先立って内閣による事前承認が必要であり、1997年(平成9年)以降はその閣議決定をするにあたって内閣官房長官と官房副長官3人が参加する「閣議人事検討会議」も設けられています。行政を語る上ではしばしば政治主導や官僚主導といった言葉が使われますが、各省庁に属する官僚が行政を主導すると議論が省益に終止してしまうことも少なくなく、そこが問題視されてきました。その問題を解消するには、内閣がリーダーシップを持って各省庁の官僚の長(事務次官)を選ぶべきという観点から、閣議人事検討会議→内閣による事前承認→各省庁の大臣による任命、と慎重なプロセスを踏んでいるのです。

また、事務次官に選ばれた人間と同期の官僚はその省庁を辞職するといった慣例もあります。しかし、この辞職した官僚たちが無職になっているかと言われると実際はそうではなく、独立行政法人などに天下りをしているといった例も多くあるのです。この慣例によって省庁がスリムアップしているという面はあるものの、重複した退職金の支払いなど、天下りについては多くの問題点が指摘されています。

2-2.省庁には序列が存在する?

結論から言うと、省庁に序列は存在しないことになっています。しかし、毎度恒例となっている組閣時の集合写真や、閣議の席順など、決まった順番で各省庁の大臣が並ぶことも多く、実際には暗黙に序列が存在しているのが実情。いったいどのような順番で並んでいるのでしょうか?

2-3.建制順と呼ばれる並び方

建制順とは書類上や会議などで組織の名称や人物を並べるとき、所属する組織に基づいて組織間であらかじめ決まっている順序のこと。各省庁の大臣の席次は国家行政組織法の中で挙げられている順番に基づいて決めているとされており、これを建制順と明記した法令などは存在していません。しかし、上でも話したように、実際にはいつも決まった順番で各省庁の大臣が並ぶことは多く、この並び順が実質的に建制順とされるのが一般的です。また、建制順は上下関係を反映した順序ではないとされていますが、主要なもの程先に並ぶことが多く、こちらも実質的に「建制順=序列」とされるのが一般的と言われています。

2-4.日本における各省庁の序列

日本における各省庁の序列

それでは日本ではどのような序列で1府12省庁が並ぶのでしょうか?ここではその順番を見ていきます。順番は以下のようになっています。

  1. ① 内閣府(※1)
  2. ② 復興庁(※2)
  3. ③ 総務省
  4. ④ 法務省
  5. ⑤ 外務省
  6. ⑥ 財務省
  7. ⑦ 文部科学省
  8. ⑧ 厚生労働省
  9. ⑨ 農林水産省
  10. ⑩ 経済産業省
  11. ⑪ 国土交通省
  12. ⑫ 環境省
  13. ⑬ 防衛省

※1 国家公安委員会は内閣府に含まれる。

※2 復興庁の設置は暫定的であり、2022年(平成34年)までの間に撤去される。

まずは総合的な業務を担う省庁が上位に位置していることに気付きます。建制順では総務的な部局や管理的な部局程上位に来ることが多くあり、古くからある組織程上位に来やすいといった特徴もあるのです。裏を返せば新設された省庁程、下位に位置されるということであり、環境省(2001年(平成13年)の中央省庁再編で環境庁から格上げで新設)や防衛省(2007年(平成19年)防衛庁から格上げで新設)が下位に位置していることからもその一端を垣間見ることができます。

歴代の内閣総理大臣の経歴を見ると、ほとんどが上位の省庁の大臣を経験していることに気付きます。有力な国会議員は各省庁の大臣を歴任する中で、徐々に序列が上の省庁の大臣となり、やがて内閣総理大臣となるケースが多いのです。

3.各省庁の大臣(長官)と国務大臣

各省庁の大臣(長官)と国務大臣

これまで省庁のリーダーを「各省庁の大臣」という言い方で表現してきました。日本語にはこれと似たような領域を指す言葉に「国務大臣」という言葉があります。省庁の組織図と序列の項では、内閣を構成する12省庁に限って「各省庁の大臣」という言い方をしてきましたが、庁の中には内閣には含まれていない庁(宮内庁や海上保安庁など)も存在し、この庁のリーダーは大臣ではなく、長官と呼ばれているのです。この項では「各省庁の大臣」の中に内閣を構成しない庁のリーダーである長官まで含め、解説していきます。「各省庁の大臣(長官)」と「国務大臣」。一見同じ意味とも捉えられがちなこのふたつの言葉の指す範囲にはいったいどのような違いがあるのでしょうか?

「各省庁の大臣(長官)」という言葉は文字通り、〇〇省や〇〇庁といった省庁の大臣や長官のことを指しています。この庁には上でも説明したように、宮内庁や海上保安庁、警察庁、検察庁、国税庁、気象庁、と数えればキリがない程多くのものが存在しているのです。さらに、今挙げたものはすべて内閣を構成する省庁が持つ特別の機関や外局などであり、内閣を構成しているものではありません。「各省庁の大臣(長官)」という言い方をした場合には、この内閣を構成していない庁の長官も含まれることになります。

一方で「国務大臣」という言葉はどのような範囲を意味する言葉なのでしょうか?「国務大臣」は内閣総理大臣、内閣官房長官、内閣を構成する省庁の大臣などを指す言葉です。その中には内閣府特命担当大臣と呼ばれる無任所大臣(特定の機関のリーダーではない大臣)も含まれており、これは「各省庁の大臣(長官)」に含まれるものではありません。

「各省庁の大臣(長官)」と「国務大臣」は概ね同じようなところを指す言葉ではありますが、

  • 「各省庁の大臣(長官)」には内閣を構成しない庁の長官も含まれる
  • 「国務大臣」には特定の機関のリーダーではない無任所大臣も含まれる
  • 「国務大臣」には一般的に省庁には数えられない内閣官房のリーダー、内閣官房長官も含まれる

と覚えておくと良いのではないでしょうか。

3-1.国務大臣はどうやって選ばれる?

前の項で詳しく説明した国務大臣。どのように選ばれているか皆さんはご存知ですか?「各省庁の大臣(長官)」と同義ではないとは言え重なる部分も多く、私たちが生活の中で耳にする機会はこの「国務大臣」の方が多いと言えます。省庁の説明をする上では欠かすことができない国務大臣の選ばれ方をこの項では解説します。

3-2.国務大臣の選ばれ方

内閣総理大臣を除いたすべての国務大臣は、内閣総理大臣によって任命され、天皇によって認証されると憲法に明記されています。認証とは確認し発表すること。これには内閣の助言と承認が必要とされています。しかし、新たに組閣するときや内閣を改造するときにおいては内閣には内閣総理大臣しかおらず、実際には内閣総理大臣のみによって助言と承認が行なわれているのが実情です。

では、国務大臣はどこから選ばれるのでしょうか?意外と間違っている人も少なくないのがこれ。「国会議員からでしょ?」と思った人は半分正解の50点です。国務大臣は過半数が国会議員でないといけないとされていますが、残りの約半数については文民(次の項で詳しく解説します。)であればどこから選んでも良いとされています。つまり15人の国務大臣を選ぶ場合には、半数に満たない7人までは民間人から選ぶことができ、皆さんにも選ばれる可能性があるということになるのです。

3-3.文民とは?

日本国憲法第66条には「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」と規定されています。文民とは軍人ではない人間、職業軍人としての経歴を持たない人間のこと。日本においては現役の自衛官のみを武官(文民ではない者)とする政府見解が一般的であり、元自衛官を国務大臣に任用した例(※)もあります。日本国憲法上、自衛隊を軍と認識するかどうかはしばしば問題になる事案であり、元自衛官を国務大臣に任用したケースでも、それを問題とする声が上がりました。日本国憲法が施行された1947年(昭和22年)5月3日から2017年4月現在までの間、自衛隊出身者が内閣総理大臣になった例はありません。

※2017年(平成29年)4月現在、羽田内閣における永野茂門の法務大臣就任、小泉内閣における中谷元の防衛庁長官就任、野田内閣における森本敏の防衛大臣就任の3例。

3-4.文民統制(シビリアンコントロール)について

ではなぜ内閣総理大臣や国務大臣は文民から選ぶとされているのでしょうか?それには文民統制(シビリアンコントロール)と呼ばれる政治と軍の関係性が大きくかかわっているのです。

一般的に民主主義国家において、軍の最高指揮権は首相や大統領にあります。首相や大統領は国民の代表として選挙によって選ばれており、国民の声を反映した判断をしないようであれば、選挙を通じてその職を追われます。武官は普通、国民の選挙によって選ばれることはありません。もし国民の選挙によって選ばれない武官が軍の最高指揮権を持っていたら。国民の意思のまったく届かない場所で軍が運用されることになり、民主主義の理念とは程遠いものになってしまうと言えます。軍は政治ひいては国民によってコントロールされるべき。そういった考えから日本の政治の中枢である内閣総理大臣(首相)及び国務大臣は文民から選ぶとされています。

3-5.日本の歴史に見る文民統制の重要性

日本に文民統制がもたらされたのは、日本国憲法が施行された1947年(昭和22年)のことです。それまでは軍の最高指揮権は天皇にあると、大日本帝国憲法に定められていました。一方で、当時の内閣や議会は天皇の政治を補助する機関というような位置にあり、政治と軍のお互いが天皇の権限のもと、両腕として存在していたのが大日本帝国憲法下の日本です。どちらかがどちらかをコントロールするという概念は持っておらず、軍は天皇にのみ従うというスタンスを明確に持っていました。当時の議会は貴族院と衆議院のふたつから構成されていましたが、国民の選挙によって選ばれるのは衆議院のみである上、そもそも軍の横暴に議会が干渉できない時代が太平洋戦争終戦まで続いたのです。太平洋戦争開戦への賛否はさておき、戦争における天皇や軍の行動に国民の意思が反映されなかったことは歴史上の大きな問題点であったと言えます。その反省も踏まえ、より高度な民主主義国家における重要な機能として、文民統制は確立されていきました。

ここまで日本の省庁について解説してきました。耳馴染みはあったものの、なかなか詳しく知る機会のない省庁という言葉。これを機会に詳しくなって頂けたかと思います。

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